![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 法政大学経済学部同窓会事務局 〒194-0298 東京都町田市相原町4342 電話・FAX:042-783-2550 (火・水・金曜 9時〜16時) |
法政大学経済学部同窓会>同窓会特別講座>洞口治夫教授
私、洞口は一九七七年、法政大学経済学部経済学科に入学し、経済政策論を講ずる故・鈴木徹三教授のゼミナールにおいて、宇野弘蔵の『経済政策論』、レーニンの『帝国主義論』、サミュエルソンの『経済学』を精読する学生生活を送りました。在学期間中には、幸運にも、法政大学奨学金派遣留学制度が創設され、その第二回派遣によってイギリス国立シェフィールド大学経済社会史学部に学ぶことができました。こうした強運に恵まれつつ、法政大学経済学部では、理論・政策・歴史のバランスをとりつつ、語学を重視した学習をすることができました。その成果は後年の著作に反映されてきたと感じております。 一九九二年に発表した『日本企業の海外直接投資』(東京大学出版会)では、「現状分析」を、また、二〇〇二年に発表した『グローバリズムと日本企業』(東京大学出版会)では、「段階論」を展開し、本著作『集合知の経営』によって「原理論」を探求したものと申し上げれば、ご理解いただける諸先輩も多いことと存じます。 西欧の科学哲学における知識とは、個人的なものです。集団とは愚かしいものであり、それは、群集心理、グループシンクといった集団による暴力の源泉と近しい文脈で語られるものでした。しかしながら、日本企業は、企業活動における小集団活動、提案制度、改善活動などを通じて、集団による知的活動を積み重ねてきたものと理解できます。そのことが、世界第二位のGDPを生みだす源泉となったと理解することが可能です。拙著『集合知の経営−日本企業の知識管理戦略−』では、日本企業が得意とする知識管理のあり方を類型化し、その成立の原理を探求した著作です。今後は、自らの「原理論」を片手に、再度、その応用可能性を探っていきたいと希望しています。 アダム・スミス、リカード、マルサス、マルクス、ケインズなど、日本の経済学は、長く輸入学問として外国の学説を解説することに力点を置いてきました。日本発の経済学をいかに生み出すか、また、日本発の経営学発展の一翼をいかに担うか、こうした課題を心に秘めて法政大学において研究活動に専心できたことを心より感謝し、森嘉兵衛賞受賞の御礼の言葉にかえさせて頂きたいと存じます。法政大学経済学部同窓会の運営に携わる皆様に、重ねて心より感謝いたします。 (2010.7.17)
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